耕作放棄地の開墾・点穴処置の一例
自然本来の力を引き出す、大地の点穴ぼっこぼこ耕作放棄地の解放手順について
(記:2022.04.19)前回の記事では"地形そのもの"が、土地の植生に大きく影響を与えることを記しました。
この視点を元に、初年度(2017年)のどうしようもない藪だらけの荒れ地を前にして、どうすればいいんだ?って・・・ 途方に暮れる日々を振り返りながら、どういった手順で豊かな土壌に転換できていくかを考えてみます。
耕作放棄地をどのように回復させる?

笹だらけ、地面は固い。通行不可(' '*)...
使っていいよと与えられた此処は元棚田の3段目で、十年以上も放置されてたのか、笹で全面覆い尽くされておりました。
水は枯れ、既に田圃の機能を果たさないのに、下に岩盤層でもあるのか、めちゃくちゃ地面が固い。
元々日当たりは良い場所なので、何とか畑に戻せたら嬉しい。そんな想いで開墾に望みました。
笹、刈るしか無いじゃないですか。入れないので。

上から撮った図。入り口から順番に。ここまで刈るのに相当な労力なんですよね。
ゴミもいっぱい落ちてた。前の人の肥料袋とか、空き缶。草殺し兵器の残骸。。。
さぁ、種を巻くぞ!とか意気込んだ最初の一歩を挫かれるよろし。
無理無理。畑の種の直蒔きは来シーズンに持ち越し。
プランター菜園の延長程度で、初年度は覚悟しなくちゃならないようです。
春から初夏にかけてやることは山ほどあるので、タケノコ掘り、田植え準備、畑、草刈り、梅の仕込み等々。開墾だけに気を取られるわけにも行きませんからね。
後々の為にも、最小限の一手で土壌改善のツボを抑える工夫が要る。 もし今から同じような耕作放棄地を開墾するのであれば、このようにするであろう!
- 獣道の流れに沿う
- 要所に点穴
- 大地にお祈りをする
獣道の流れに沿う
獣道とは?一見道が塞がってるように見えますが、藪の合間に小さな動物が行き来できるほどのトンネル?みたいな、のが散見されます。それが獣道。

この獣道では、小さな風の流れが発生しているので、この流れを活かすように通れる最低限の隙間を広げていく。
小さく細いトンネルの途中で、たまに一回り大きな空間が発生する所が有ります。そこ!そこが最初に施しやすいポイントです!
要所に点穴
前回の記事で、地形に曲線的な落差をつけることが流れを呼び戻す鍵になることを記しました。今回の点はまず、田んぼの名残でガチガチに固まってしまった地下の岩盤層をぶち破ること。地下の空気の循環を促す目的で点穴を掘る。
田んぼや区画整備といった人為的な破壊の爪痕は、自然の営みをより理解した人の手で回復を試みたほうが早い。
ということで先に参考リンクを貼ります。
参考 ⇒ 自然本来の地形を活かした棚田とはどういったものだったか?
様々な面から見て、大地の畝は本来の地形に沿うのが望ましい。しかし地形の修復は、本当にもう、大掛かりになるので。
まず地面が固すぎて無理。なので要所のみ、小さな点穴のみに集中します。
モグラが滞った水を流してくれるように。
イノシシが大地を解して、気流を生む地形を編んでくれるように
人間も又、凝り固まった大地に一点の鋤を入れて、大地の呼吸を助ける働きをする。

鋤が入りそうな地点を掘ってみてください。思いっきり掘りますと、いくつかの断層を突き抜けることがあります。 例えば笹の根が絡み合ってる層だとか、その下の粘土層とかだと、こういう所を他の植物たちが根を張って空気の循環を起こすまでには労力がかかりすぎるので、一点の鋤での手助けが効果的だと体感すると思います。時間差で。
この一点を突き抜けることがポイント。労力的には表層の笹を全て刈るよりも...。
点穴を掘る
此処からは、点穴やった感じを写真で並べてます。
点穴を掘る、大地の呼吸をさらに促すため。風は地表だけでなく、地下にも動きが存在します。地下の空気の流れが大地の回復に重要。
周囲が固い土であればあるほど地面下が根詰まりしてるので、より深い点穴が欲しい。でも鋤が入らないんですよね。比較的鋤の入りやすい場所は空気が通ってると思うので、その地点を掘ると楽だと思います。
掘った土は、私はやや頂きの方に盛り上げていってます。其処もフカフカの小さな畝になれる。
竹炭等を入れる
消し炭とか竹炭とか。多孔の隙間が大地の成長拠点として添えられます。小さな開拓者たちの棲み家になってくれる。彼らに、土中改善を託すことになります。
竹炭は周囲の竹林から竹を切り出して程よい大きさに切り、その竹で焚き火をすることで簡易的に作ることができます。
杉の葉っぱが着火剤になる。燃やしてちょうどよいタイミングで消火。
竹の祭壇を作る
大地の成長拠点になる炭を穴に放り込んだら、周囲にあるもので祭壇を組み込みます(' '*)今回は竹の祭壇。節は抜いて下まで通してあげる。息継ぎ穴みたいでかわいい。

枯れ枝や茎を添える
竹を入れたら、やや太めの枯れ枝から順に、竹筒の周りに差しました。
次に笹やセイタカアワダチソウの茎など。その辺に生えてる硬めで真っすぐの茎を挿す。風は渦巻いて地中に潜るそうだよ。気もち沿うと良いのかな?

「その土地に必要なものが生えてくる」言葉通り、すぐそばに在るものを見出して活かす。
これで雨や土砂に晒されても、空気の通り道が保たれそうです。

穴の中、風の抜け道を確保するのと同時に、笹や枯れ枝が小さな開拓者さんの食糧、エネルギー源になる。
分解しやすい細い茎から順に、少しずつ堆肥化が進んでいくので、点穴全体の働きが長い間保ってくれると思います。
お祈りをする意識
確固たる意識を以って実践する。祈りにも似た行い。まぁ、託すわけなので。。集まってくれる小さな命たちに。対話と手助けを試みるような感じ。
人が全てをやるのではない。
後は少しずつ進めていきます
数日おきくらいに、やった前後の変化を体感してみてください。ようは、大地が健全な働きを取り戻せば良いのです。大地に鋤は通りやすくなった?
通りやすくなってからが、徐々に作業スピードを速めることができます。


少しずつ順番にやっていく。点穴の配置なかなか良いと思わん?

竹がないなら、枯れ草を添えるだけでも。周囲にあるもので。
点穴イメージ断面図

元々平面だった場合の図。
大気圧の差で縦方向にも空気の流れが生まれ、地中を解してくれるようになった。
高低差のある風は、螺旋のように渦を巻いてくるくるるん。とおっしゃる。
開墾第一歩おめでとうございます
これで第一歩どころか、数十歩も先に進まれました。穴の周辺は生育よくなるし、厄介な背の高い草は、少しずつ柔らかい可愛い草に生え変わってくれると思います。住人も草刈りから徐々に解放されていきます。